本カテゴリー「初歩の初歩」の3回目です。
2回目では、インドネシア語の発音について、お届けさせていただきました。
今回はインドネシアの人々に呼び掛ける時の、呼び掛け方についてお話します。
男性はパ、女性はブ
男性にはBapak(バパッ)またはPak(パッ)、女性にはIbu(イブ)またはBu(ブ)と呼びます。
とりあえず、大人の男性と女性であればこれで用が済みます。
名前を知らない人にもPakとBuは使えます。
インドネシアでは人を呼んだり、人に話しかけるとき、PakやBuを連呼します。
そして、話の終わりにも、これらの言葉を付けます。
名前を知っている人の場合は、PakやBuのあとに名前を付けて呼びます。
例えば私はIbu ShimizuまたはBu Shimizu(清水さん)と呼ばれます。
Permisiは人を呼ぶ言葉ではない?
日本では見ず知らずの人に、「すみません」と話しかけます。
インドネシアでもPermisi..(すみませんが・・)と言う場面はありますが、人を呼ぶ時ではありません。
Permisiは人の前を横切るとき、人に移動してもらいたいときなど、注意を促す場合に使います。
そして、Permisi, Pak..、Permisi, Buと言うのが丁寧です。
Permisiを使う場面も、日本語の「すみません」とはズレがあり、本来は人を呼ぶ時の言葉ではないのです。
人を呼ぶ言葉は色々
実際は、PakやBuの他にも年齢、職業、民族などによって、呼び掛ける言葉は色々と種類があります。
例えば、ジャカルタやジャワ民族の地域では、若い男性をMas(マス)、若い女性をMbak(ンバッ)と呼びます。
地域による明確な線引きも難しいのですが、大体、次のように呼ぶことが多いです。
若い男性 | 若い女性 | |
ジャカルタやジャワ民族(中部ジャワ州、東ジャワ州) | Mas(マス) | Mbak(ンバッ) |
スンダ民族(西ジャワ州) | Kang(カン) | Teh(テー) |
スマトラ全域など | Bang(バン) | Kak(カッ) |
子どもを呼ぶ時は、adik(弟、妹)を意味するDek(デッ)、anak(子ども)を意味するNak(ナッ)を覚えておくと便利です。
また、お医者さんはDokterのDok(ドッ)、女性の看護師さんはSusterのSus(スス)もよく使います。
その他、詳しい呼びかけの言葉は、これから更にインドネシア語を学ばれていく段階で、じょじょに覚えていくといいでしょう。
人は呼ばれれば呼ばれるほど心を開く
インドネシアの人々は気軽に話をするという意味で、とてもコミュニケーションに長けていると思います。
そのコミュニケーションの優れた面が言語習慣に表れているようです。
心理学において、人は自分の名前などを呼ばれたら、呼ばれた分だけ、呼んだ人に対し、親しみを感じるようになることが分かっているそうです。
私たちは、自分を特定する言葉で呼ばれたほうが、良い気持ちになると思います。
こういった心理学上のコツが、インドネシアではその言語体系の中で、自然にできあがっているということに驚きませんか?
ですので、インドネシア人に会ったならば、とにかくその人の名前を連呼してください。
そうすると、それだけでインドネシア語らしくなります。
そして、相手に親近感を持ってもらえ、コミュニケーションが円滑になります。
もちろん、このことはインドネシア語に限ったことではありません。
何語においても実践できるコミュニケーションの秘訣です。
さいごに
いかがだったでしょうか。
ぜひ、できる範囲から実践してみてくださいね。
恥ずかしがらないのがコツです。
私はインドネシア大学のインドネシア語クラスに入ったばかりのとき、大学の若い女性の先生をMbakと呼んでいました。
今となっては、失礼な呼び方だったな思います。
先生などの職業についている人には、若い人であってもBuと呼ぶべきだったのです。
でも、その先生は笑顔で対応してくれました。
失敗を恐れず、実践してみてくださいね。
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